● 煙草について ●



煙草は毒である。
毒にはなるが、薬になった試しはない。

ずっと不思議だった。
なぜ煙草が自動販売機などで手軽に買えるのか。

なぜ合法なのか。

煙草が毒でしかない事は医学的にも証明されている。
そしてその害は周囲の人に及ぶと言う事も。
場所をわきまえて、場合を考えて服用すると言う人もいる。
それはそれで構わないのかもしれない。
しかし空気の流れを誰が押しとどめられようか。


世界に蔓延する情報に耳を傾けるより、
街を歩いた方がその毒性は明らかである。
人込みの中で、火のついた煙草を持っている人を見掛けるだろう。
彼らは子供の目の高さに煙草をもって歩く。
慣れた仕種で車から火のついた煙草を投げ捨てる。
煙草を踏み消し、吸い殻を道路に放置する。

そこには、知性の不在が感じられる。

馬鹿だから服用しているのか
服用するから馬鹿になったのか。
真偽のほどはわからない。
だが、意識的にしろ無意識的にしろ、
もしかしたら彼らは気づいているのかもしれない。
だとしたら、私の言っている事は戯言であり、喫煙者は確かに正しい。
それによってのみ、おそらく彼らは救われるだろう。

馬鹿は死ななきゃ治らない。

だがしかし、こんな言葉も世の中には存在することを忘れてはならない。

馬鹿は死んでも治らない。



[モドル?]


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